淋菌感染症の症状について、女性の場合を取り上げてみたいと思います。

まず淋菌感染症の動向データは以下の通りです。

淋菌
図1.淋菌感染症の動向

ご覧頂いてお分かりのように淋菌感染症は男性に感染者が多くみられます。

ただし、淋菌は感染すると男性の場合には比較的はっきりした自覚症状が出ますが、女性の場合はクラミジア同様、なかなか症状が出ないことが多いのです。

自分が淋菌に感染していることに気付かない女性が大勢います。

従って上のグラフ以上に女性の淋菌感染者は多いであろうと言われています。

また、上のグラフは図中にも書いてある通り、定点報告のデータです。定点報告とは、全国で約960ヶ所ほど予め指定された医療機関があって、そこで見つかった淋菌感染者のデータです。

ですから指定医療機関以外で見つかった淋菌感染者については全くデータが上がってきません。

ここがHIV感染者やエイズ患者、梅毒感染者のデータとは異なる点です。

ちなみに淋菌感染症以外にはクラミジア感染症、性器ヘルペス、尖圭コンジローマが同じく定点報告対象の性感染症に指定されています。

◇淋菌感染症の主な症状

淋菌感染症の潜伏期間は2日から10日くらいです。

先ほども書いたように症状が出なくて気が付かないことも多くあります。

症状が出る場合には、主に次のようなものです。

●おりものの増加、性器のかゆみ

●黄色い異臭のある膿のようなおりもの

●軽い下腹部痛

●排尿時の痛み

このような症状が出ます。

おりものの変化については、黄色の異臭というのが淋菌感染症の特徴です。

ちなみに、他の性感染症の場合は以下のようなおりものの異常が見られます。

〇淋菌感染症
黄色の異臭がするおりものが出る。

〇膣カンジダ症
ヨーグルトのような白いおりものが大量に出る。または酒粕やチーズ、牛乳が固まったようなおりものが出る。

〇クラミジア感染症
白い粘液状のおりもののが増加する。

〇膣トリコモナス症
淡黄色から緑色をした泡状のおりものが大量に出る。

こうしたおりものの変化で何かの性感染症に感染したかも知れないと疑うことは大事です。

性感染症は自覚症状がなくても決して軽く考えてはいけません。

あなたが知らない間にも体の内部で感染は進行していきます。

◇子宮頸管炎

まず、子宮頸管について説明します。子宮頸管は子宮の一部で、位置的には子宮の一番下にあります。

膣とつながっていて、受精のときには精子が膣からこの子宮頸管を通って子宮にあがってきます。

淋菌に感染すると、この子宮頸管の内壁の粘膜に炎症をおこします。すると通常よりもおりものの量が増えます。

この段階で感染に気付いて治療をすれば比較的早期に完治することが出来ます。

しかし、感染に気付かずに放置していると、どんどん上体へと感染が広がっていきます。

また、子宮頸管は排卵期に粘液を出し、精子が膣から子宮へと侵入するにを助ける働きもあります。

しかし、子宮頸管に炎症を起こすと粘液を出す機能が十分に働かず、受精を助けることが出来なくなります。

結果的に不妊の原因となってしまうことがあります。

淋菌感染による子宮頸管炎は自覚症状が少なく、気が付かないことも多いのですが、早期に治療しないと慢性化することもあります。

◇子宮内膜炎

子宮内膜というのは、文字通り子宮の内側の膜です。

もともとは薄い膜なのですが、卵巣から分泌されるホルモンの働きで厚みを増します。

そして、受精が成立した場合には、受精卵のベッドとなるのです。

しかし、受精しなかった場合には、その役目が不要となり子宮内膜は子宮からはがれ落ちて月経(生理)が始まります。

淋菌の感染が進むと、この子宮内膜に炎症が起きます。

腹部の不快感、下腹部痛、微熱などの症状が多いのですが、おりものが膿のようにねっとりして異臭がすることもあります。

また不正出血(月経以外の出血)が起きることもあります。

子宮内膜炎を放置すると、更に上体へ感染が進みます。また、不妊症の原因にもなります。

◇卵管炎

卵管とは、卵巣から卵子を子宮に送る役目の細い管で、長さは10cmから13cmくらいあります。

卵子と精子が出会うのもこの卵管です。そのため、排卵期には、卵管内の粘液が増え、粘液の粘り気が落ちます。

そうすることによって、精子が卵管の中を進入しやすくしているのです。

卵管に炎症を起こすと、40度近い高熱が出たり吐き気をともなうことがあります。

更に左右どちらかの腹痛から、全体への腹痛へと移行していくのが特徴となります。

また膣からの出血や黄色い膿のようなおりものが出て、慢性化すると月経痛、腹痛、腰痛、排便、排尿痛が残ります。

卵管炎が重症化すると不妊症の原因となります。

◇腹膜炎

淋菌感染が更に進むと腹膜炎を発症することがあります。

腹膜とは、人間の胃や肝臓など、大半の臓器と腹壁の内側を覆っている膜のことです。

要はお腹の内側にある膜で、いろんな臓器の位置を保持する役割があります。

腹膜炎を起こすと、発熱、腹痛を発症します。

また、重症化すると骨盤内の臓器がお互いにくっついて癒着し、不妊症の原因となることがあります。

なお、淋菌が駆除されて完治しても後遺症として不妊症が残ることがあります。くれぐれも発見が手遅れにならないようお気を付け下さい。

それには自覚症状がなくても、淋菌感染の可能性、心当たりがあれば検査を受けることです。

◇咽頭炎(いんとうえん)

淋菌は喉にも感染します。その感染ルートはオーラルセックスによるものです。

今やオーラルセックスは風俗店だけの行為ではなく、ごく一般に普及しています。

挿入行為がないからといって、安心していると喉に感染します。

喉への感染はほとんど自覚症状がなく、気が付かないことが多いそうです。

症状が出る場合は、喉が腫れたり痛みがあります。しかし、単なる風邪と間違うことも多いそうです。

性器に淋菌が感染している人は、無症状であっても20%から30%は喉にも感染しているという調査報告もあるそうです。

従って、オーラルセックスの機会が多い人は、何も自覚症状がなくても検査を受けてみることをお勧めします。

喉への感染は治療が長引くことも多いそうです。

関連記事:淋菌の咽頭感染治療

◇HIVとの重複感染

以上のように、女性が淋菌に感染した場合には不妊症、子宮外妊娠、早産、流産といった原因になることがあり、要注意となります

。自覚症状の少ない感染症ですが、慢性化しない初期のうちに見つけて治療しておくことが最も大事なことです。

最後にもうひとつだけ付け加えておきます。

それは、淋菌に感染しているとHIVの感染確率が高くなることです。

淋菌感染症によって性器に炎症が起きるとそこからHIVが侵入しやすくなるため、健康な人に比べて2倍から5倍も感染しやすくなります。

あなたが現在淋菌感染症が不安なら、HIVも同時に検査を受けた方が安心できます。

全国の保健所ではHIV検査と同時に淋菌感染症も無料・匿名で検査を行っているところがあります。

あなたの最寄の保険所で確認してみてください。

関連記事:HIV感染は心配ありませんか?

以上、女性のあなたがもしも淋菌に感染したらどんな症状が出るのかを説明しました。

最後にもう一度大切な点をまとめておきます。

●女性は淋菌に感染しても自覚症状が出にくく、感染したことに気づきにくい。

●しかし、自覚症状はなくても感染は進み、不妊症の原因となることがある。

●オーラルセックスによる咽頭感染も多く、知らないうちにパートナーにうつしていることもある。

淋菌感染が多いのは確かに男性ですが、被害の大きさで言えば女性かも知れません。

女性のあなた、決して淋菌感染症は男性だけの病気だと思わないでください。

関連記事:淋菌感染症による不妊症とは?

アイコンボタン性行為1回あたり約30%の感染確率と言われています。

バナー2

性器感染・咽頭感染を同時検査
タイプPバナー5 ・淋菌
・クラミジア
・淋菌(のど)
・クラミジア(のど)

¥9,200+消費税
矢印タイプP 男性はこちらから

矢印タイプP 女性はこちらから
1番人気です!主要5項目を同時検査
タイプEバナー3 ・HIV
・梅毒
・B型肝炎
・淋菌
・クラミジア

¥9,200+消費税
矢印タイプE 男性はこちらから

矢印タイプE 女性はこちらから